和紙の作り方

①水浸け

和紙の原料(主にコウゾ)は、乾燥した状態で購入します。必要な分を、2~3日水に浸けて戻します。

②煮熟(紙煮)

戻した原料を、1時間ほど釜で煮ます。ソーダ灰というアルカリ性の薬品を入れて、繊維のみを残します。

③ちりとり(紙しぼり)

繊維に残った皮やゴミなど(「チリ」と呼びます)を、手作業で取りのぞきます。障子紙ほどの厚さの紙を160~180枚ほど漉くために、ちりとりは1週間ほどかかります。一本一本見ていくので、時間がかかる大変な作業ですが、丁寧にやればやるほど、白い美しい紙に仕上がります。

④叩解

原料の繊維をバラバラにほぐします。昔は石板の上に乗せた原料を、木槌で叩いていましたが、現在は大体の紙漉きが「ビーター」という機械を使います。

⑤紙漉き

ようやく紙漉きに入ります。桁(けた)という木の枠に、簀(す)という竹のすだれを挟んで、繊維をすくいます。繊維を水中に分散させるため、トロロアオイ(美濃では「ねべし」と呼びます)の粘液を混ぜます。

⑥乾燥(紙干し)

漉きあげた紙の束(美濃では「たね」と呼びます)をしぼって、ある程度水分を切ると、一枚一枚はがれるようになります。それらを、板または乾燥機にはりつけて干します。

紙の完成!

さまざまな作業を経て、ようやく紙ができました。

*1枚の紙ができるまでに、20日~1ヶ月ほどかかります。

手間ひまをかけて漉いた和紙たちです。